PROFILE
代表者プロフィール

私は外資系の香料会社で11年間、企画・マーケッター＆エヴァリュエーターとして勤務した後に独立したのですが、バブル崩壊の影響で順風満帆の船出ではありませんでした。私に手を差し伸べてくださった多くの方々がいなければ、この仕事を20年も続けてくるのは不可能だったと思っております。

私が独立を決意し準備を開始したのは1989年のことです。ベンチャーキャピタルへ応募し充分な資本金を得た上で、意気揚々と船出をするつもりでおりました。

ところが独立の目途が立ち、勤務していた会社へ辞表を提出したその翌月にバブルが崩壊。その影響なのか応募したベンチャーキャピタルは無くなり、資本金が集まらない状況に。既に辞表を出してしまったのに、一体どうすれば・・・・・。

思い悩んでいた時に主人がこんな言葉をかけてくれました。

「いいじゃないか、充分な資本金がなくたって。いざとなれば、田舎に行ってゴルフ場のキャディーになって草むしりをしても食べられるんだから、自分を信じてやりたいことはやればいいよ。退職金だけで起業すれば？」

この言葉に背中を押され、最初の予定より一桁少ない300万円という資本金で、1990年に創業したのでした。

しかしバブル崩壊後の不景気な世の中です。そう簡単に創業したての私の会社に仕事が舞い込むはずもありません。「このままでは生まれたての会社を閉めなければならない・・・どうしようか・・・」。

そんな時に、以前の勤め先でお世話になっていた某大手企業さまから、「ぜひ新しいフレグランス開発の手伝いをして欲しい」という依頼をちょうだいしました。弊社の今があるのはこの企業様とのご縁があったからだと、深く感謝しております。

その後約5年間、こちらの企業さまのお仕事をほぼ専属でやらせていただきました。

ところが経営も安定し、一安心と思った矢先に今度はITバブルがはじけて・・・。
景気の悪化や大きな人事異動の影響もあり、専属での契約ではなくなってしまったのでした。しかしながら、この間にトップレベルの化粧品企業の方々と、仕事を通じてたくさんの貴重なビジネス経験を共有させていただいたことで、その後のコンサルタントとしての自信をつけさせていただきました。専属契約は無くなったものの、日本の化粧品ビジネスのあり方を教えてくださった皆様とのご縁は今でも続いております。

「会社は大きな一本の柱で支えるのではなく複数の柱で支えなければだめだ」そう痛感した年でした。
それからは、異業種から新規に化粧品ビジネス参入をお考えの企業さまの起業コンサルタントと商品開発を手がけるよう、会社の体制を変更していきました。
取り扱う商品も範囲を広げようと、化粧品分野を選択しました。私は香料の会社に勤務しておりましたので、香りのコンサルタントとしては豊富な経験がありましたが、スキンケアについてのノウハウはまだまだ十分ではありませんでした。

そこで化粧品のOEM会社さんとコラボレーションし、スキンケア化粧品類の商品開発ビジネスも手がけつつ、経験を積んでいくことにしました。私のスキンケア化粧品に関する知識やノウハウは、このOEM会社さんとの出会いがなければ得ることはできなかったことでしょう。

こうして見ると私は創業以来、実に多くの方に助けられ、育てられ、ここまで来たのだということを痛感しております。創業２０年の節目となります2010年からは、私を育ててくださったメーカーのみなさま、化粧品業界のみなさまに少しでもご恩返しをしたいと考えております。そして私が関与したフレグランスや化粧品を愛用してくださっている生活者の皆様にも。

香料会社勤務から通算すると30余年この業界でお世話になり、色々な経験をさせていただき、さまざまなノウハウを身につけさせていただきました。これからはそれをメーカーのみなさまにご提供し、化粧品の知識を一般生活者の皆様に広めていきたいと考えております。こうした活動が業界全体の活性化に役立つと思うからです。

具体的には、

• 生活者むけの化粧品に関する講演
• 異業種から化粧品ビジネス参入希望のメーカー様のサポート
• 地方自治体や業界組合等で地方活性化のために化粧品を作ってみたいという方々のサポート
• ご当地の特産品を活かした化粧品を作りたい

これらの仕事を通して、日本を元気にしようとしている方々と、化粧品業界のお役に立ちたいのです。

私の持つノウハウを多くの方に使っていただきたい。
このような思いを抱き、日々の仕事に励んでいきたいと考えております。

これからもどうぞよろしくお願いいたします。

株式会社アンビアンス 代表 新井幸江